こねこ
こねこ(投資1年目)

児童手当を、子どもの名前の銀行口座にずっと貯めているんです。こどもNISAが始まると聞いて、これ、銀行に置いたままだともったいないのかなって……。

トリ
トリ(管理人)

その「もったいない」って、どういう感じ?

こねこ
こねこ

周りが「児童手当は全部投資に回してる」と言っていて。うちだけ寝かせているみたいで、焦るんです。でも、全部入れて減ったらと思うと怖くて。

トリ
トリ

分かるよ。うちにも3歳の子がいて、子どものお金は子ども名義の銀行口座に置いているからね。結論から言うと、全部か、ゼロかで決めなくていい。そのお金をいつ使うかで、置き場所を分ければいいんだよ。

そもそも、児童手当とこどもNISAって何?

まず、2つの数字を並べておきます。

児童手当は、子どもを育てている人に国から出るお金です。こども家庭庁のページでは、こうなっています。

児童手当(こども家庭庁の制度案内より)

  • もらう人は「児童を養育している方」=ふつうは親(父母が別居中なら子と同居している方が優先されるなど、例外もあります)
  • 3歳未満は月1万5千円、3歳から高校生年代までは月1万円(第3子以降はどちらも月3万円)
  • 2か月分ずつ、偶数月(2・4・6・8・10・12月)に振り込まれる

出典:こども家庭庁「児童手当制度のご案内」(2026年10月8日確認)

こどもNISAは、2027年1月に始まる予定の、0〜17歳の子どもの名前で作るNISAです。金融庁の税制改正の資料には、こう書いてあります。

こどもNISA(金融庁の資料より)

  • 対象は0〜17歳。年間の枠は60万円、非課税で持てる上限は600万円
  • 買えるのは、長期の積立・分散に向いた一定の投資信託だけ
  • 12歳以降なら、条件つきで出せる(2027年から)
  • 出すときの条件は、使いみちが子どものためで、子どもが同意したことを示す書面をつけて、親などが金融機関に申し出ること

出典:金融庁「令和8(2026)年度税制改正について」(金融庁の資料には「こどもNISA」という名前は出てこず、「つみたて投資枠の対象年齢見直し」として書かれています)

楽天証券では、2026年10〜12月に申し込むと、口座が開くのは2027年1月以降だと案内されています(楽天証券「こどもNISA」よくあるご質問より)。

ここだけ覚えておけば大丈夫です。こどもNISAに入れたお金は、12歳になるまでは出せない。12歳以降も、子どものための使いみちで、子どもが同意した場合などに限られます。

児童手当を月に直すと、どのくらい?

3歳から高校生年代までの第1子・第2子なら、児童手当は月1万円です。1年で12万円。

こどもNISAの年60万円の枠と比べると、5分の1です。

▼ 児童手当(月1万円)を1年貯めた額と、こどもNISAの年間枠(計算・イメージ図)
金額
児童手当 1か月(3歳〜高校生年代・第1子と第2子) 1万円
児童手当 1年分 12万円
こどもNISAの1年の枠 60万円

児童手当を全部入れても、枠はまだ4分の3以上あまります。だから「枠がもったいない」と焦る話ではないんですよね(第3子以降は月3万円なので、年36万円=枠の6割になります)。

考えたいのは枠のことより、そのお金を何に、いつ使うかのほうです。

「使う時期」で分けると、こうなります

子どものためのお金といっても、使う時期はばらばらです。

▼ 子どものお金の置き場所の分け方(イメージ図)
いつ使う? 例 置き場所
1年以内 保育や習い事、服や靴 銀行のまま
12歳より前 小学校の入学準備、塾、引っ越し 銀行のまま
18歳ごろまで使わない 大学の入学金・授業料の一部 こどもNISAを考える

あなたの家の子どものお金は、この表のどの段にいちばん多く入っていますか? まずはそこを思い浮かべてみてください。

銀行のままにしておく理由は、1つだけです。使いたい日に、値下がりしていても売るしかなくなるから。

投資信託は、10年以上の長い目で見る道具です。小学校の入学準備のように、日付が決まっているお金とは相性がよくありません。

こどもNISAなら、そもそも12歳になるまで出せません。入学準備に使うつもりのお金を入れてしまうと、必要な日に手が届かなくなります。

反対に、大学の入学金のように15年先まで使わないお金なら、銀行の普通預金に置き続けるより、こどもNISAで長く育てるという選択肢があります。ただし値下がりする年もあるので、全部を移す必要はないと私は思っています。

移す前に、ひとつだけ知っておきたいこと

ここ、ちょっと大事な話です。

こども家庭庁のページでは、児童手当をもらうのは子どもではなく「児童を養育している方」、ふつうは親です。

楽天証券の税理士による解説ページには、「親権者である親が自分のお金を入れることは、税務上は親から子への贈与として扱われます」とあります(楽天証券「こどもNISAに贈与税はかかる?」より)。

同じページには、もう1つ気になることが書いてありました。「こども名義の銀行口座を親が管理し、子どもが知らない間にお金を貯める」のは、典型的な名義預金だ、という説明です。名義預金は、親が亡くなったときに相続財産(相続税の対象)として扱われる可能性がある、と書かれています。

子ども名義の銀行口座に児童手当を貯めているのは、こねこも私も同じです。口座の名前が子どもでも、それだけで子どものお金になるとは限らない。ここは知っておいて損はないところです。

国税庁のタックスアンサーには、こう書いてあります。

国税庁のタックスアンサーより

  • 1年間にもらった財産の合計が110万円以下なら、贈与税はかからない(暦年課税の場合・No.4402)
  • 親など扶養義務者からもらう生活費や教育費のうち、通常必要と認められるもので、必要なたびに直接使う分なら贈与税はかからない。でも、その名目でもらったお金を預金したり、株式などの買い入れ資金にしたりすると、贈与税がかかる(No.4405)

2026年10月8日確認

2つを合わせると、贈与税の対象になるお金でも、暦年課税ならその年にもらった合計が110万円以下なら贈与税はかからない、ということです。月1万円なら年12万円。ただ、合計は祖父母など、ほかの人からもらったお金も合わせて見ます。

そして、110万円以下かどうかとは別に、親が管理していて子どもが知らないままのお金は名義預金と見られる可能性がある、というのが楽天証券の解説でした。児童手当を子ども名義の口座に入れたお金がどちらに当たるかは、国税庁のページには直接書かれていません。

私も、子どもの口座のお金を動かす前に、このお金が税金の上でも子どものものと言えるかを税理士に確認するつもりです。ご家庭ごとに事情が違うところなので、ここは税務署か税理士に聞いてみてください。

前に書いた「紐づけ」の件、公式ページで確かめました

9月の記事(こどもNISAと自分のNISA、どっちが先?)で、私は申し込む前に「親の口座との紐づけ」が引っかかっている、と書きました。

楽天証券の入金のページを読み直したら、答えが書いてありました。

こども口座への入金(楽天証券の案内より)

  • 入金は、原則子ども名義の銀行口座から
  • ただしリアルタイム入金なら、取引する人(取引主体者)が登録した親になっている場合に限り、親名義の銀行口座からも入金できる
  • 子どもが成人して大人の口座に切り替わったあとは、親名義からの入金はできない

出典:楽天証券「こども口座(未成年口座)への入金方法」、同「こども口座開設の注意点」(2026年10月8日確認)

前の記事では「入金は原則として子ども名義の銀行口座から」とだけ書いていました。親名義から入れる道もある、というのが今回の答え合わせです。前の記事にもこの一文を足しました。

なお、親名義の口座から入れたお金は、税務上は親から子への贈与として扱われます(上の楽天証券の税理士解説)。

うちの場合は、子どものお金がもともと子ども名義の銀行口座にあるので、そこから入れる形になりそうです。ただ、移せば名義預金の心配がなくなる、とはどこにも書かれていません。だから移す前に税理士に聞く、という順番は変えないつもりです。

私ならこうする

私の考えを書いておきます。あくまで私の考えです。

子ども名義の口座のお金を、まず2つに分けてメモします。12歳より前に使いそうなお金と、それより先まで使わないお金です。

前のほうは、銀行のまま。後ろのほうから、こどもNISAに少しずつ移すつもりです。

全部は移しません。15年先の大学のお金でも、ちょうど使う年に値下がりしているかもしれないからね。

それと、移すのは2027年1月に口座が開いてからです。申し込みは今でもできますが、楽天証券の案内では開くのは2027年1月以降。今日あわてて動かす必要はないと私は思っているよ。

迷ったらこれ

12歳より前に使うお金は銀行のまま。18歳ごろまで使わない分だけ、一部をこどもNISAへ。理由は3つです。

  1. こどもNISAは12歳になるまで出せない。12歳以降も、子どものための使いみちで子どもが同意した場合などに限られる(金融庁)
  2. 児童手当は月1万円(3歳から高校生年代・第1子と第2子)。年12万円で、年60万円の枠の5分の1。枠を焦って埋める話ではない
  3. 楽天証券の税理士解説では、親が自分のお金をこどもNISAに入れるのは、税務上は親から子への贈与。子ども名義の銀行口座の名義預金の話もあるので、動かす前に確認がいる

まとめ

まとめ:児童手当、銀行のままとこどもNISA、どっち?

  • 児童手当は3歳から高校生年代まで月1万円(第1子・第2子)。もらうのは子どもを養育している人=ふつうは親(こども家庭庁)
  • こどもNISAは2027年1月開始予定。0〜17歳・年60万円・上限600万円。12歳以降に条件つきで出せる(金融庁)
  • 置き場所は使う時期で分ける。12歳より前に使うお金は銀行のまま
  • 18歳ごろまで使わない分だけ、一部からこどもNISAへ
  • 親のお金をこどもNISAに入れるのは、楽天証券の税理士解説では税務上の贈与。暦年課税の110万円と、子ども名義の銀行口座が名義預金と見られないかを、税務署か税理士に確認を

最初のこねこの「うちだけ寝かせているみたいで焦る」に戻ります。

銀行に置いているお金にも、ちゃんと役目があります。入学準備の日に、値下がりを気にせず使えることです。

児童手当は、全部を投資に回さなくても大丈夫なお金でした。今日はここまで。焦らずいきましょう。

※当記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買や口座開設を推奨するものではありません。表の数字は説明のための計算例です。制度の数字は2026年10月8日時点で、こども家庭庁・金融庁・国税庁・楽天証券の公式ページを確認したものです。こどもNISAは2027年1月開始予定の制度で、実際の取り扱いは各金融機関の案内によります。贈与税など税金の扱いはご家庭ごとに異なるため、税務署または税理士にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。