こねこ
こねこ(投資1年目)

ニュースだと「米国株は今週上がった」って言ってるのに、私のS&P500の積立、評価額は逆に減ってるんです…。どっちが本当なんですか?私、何か間違えてますか…?

トリ
トリ(管理人)

間違えてないよ。どちらも本当なんだ。今週は「米国株は上がったのに、円で見ると下がった」という、たまに起きる形の週だった。理由は為替。順番に、事実だけ整理していこう。予想はしないし、売買のおすすめもしないよ。

この記事でわかること

  • 今週(7/27-31)の米国株3指数の事実と、7月1か月の成績
  • 今週いちばん動いたのは株ではなく為替(ドル円が約6円の円高)
  • 「ドルで見るとプラス、円で見るとマイナス」を数字にするとどうなるか
  • 来週(8/3-7)の予定と、これからの日程表
  • この週末に確認すること(1つだけ)と、やらなくていいこと

円高・円安が積立にどう効くのかがピンとこない方は、先に円高・円安は米国株の積立にどう効く?を読んでおくと、この記事の数字が読みやすくなります。

今週の米国株(事実だけ)

今週の米国株は、主要3指数がそろって週間プラスでした。3指数がそろって上昇して週を終えたのは4週ぶりで、ダウは3週続いた下落を止めています。7月31日(金)の終値は次のとおりです。

7月31日(金)終値と週間の値動き

  • S&P500:7,489.72(金曜 +0.7%/週間 +1.0%)
  • ナスダック総合:25,373.85(金曜 +1.0%/週間 +1.6%)
  • ダウ工業株30種:52,485.03(金曜 +0.5%/週間 +1.0%)

出典:AP通信「How major US stock indexes fared Friday 7/31/2026」

金曜日は、アマゾンが市場の予想を上回る決算を出して大きく上昇し、逆にアップルは今後の見通しが期待に届かず下落しました(出典:Investopedia「Markets News, July 31」)。同じ日に「大きく上がる会社」と「大きく下がる会社」が同居しているのがインデックスの中身です。

7月は月末でもあるので、1か月の成績も見ておきます。**ダウは+0.3%、S&P500は-0.1%、ナスダックは-3.2%**でした(出典:同上)。週で見ればプラス、月で見ればほぼ横ばいから小幅マイナス。一方で年初来では3指数とも+9%台です。見る期間を変えるだけで印象が変わることが、数字ではっきり出た月でした。

今週いちばん動いたのは、株ではなく為替

今週の主役は為替です。ドル円は木曜・金曜と大きく円高方向に動き、7月31日のニューヨーク市場では157円40銭で週を終えました。取引終盤には一時157円28銭と、5月12日以来およそ2か月半ぶりの円高水準をつけています(出典:ザイFX! ニューヨーク外国為替市場概況・31日)。

先週末(7月24日)の終値は163円83銭でした(出典:ザイFX! ニューヨーク外国為替市場概況・24日)。つまり1週間で6円43銭、率にして約3.9%の円高が進んだことになります。

市場では「政府・日銀が円買いの為替介入を実施したようだ」との見方が伝えられていますが、これは現時点では観測です。実際に介入があったかどうかは、後日、財務省が公表する実績で確認できます。

そもそも:為替介入とは

円が安くなりすぎた(または高くなりすぎた)と判断したとき、日本の通貨当局が市場で円を売り買いして水準をならす操作のことです。実施したかどうかは当日には発表されず、総額は月ごと、日付や金額の詳細は3か月ごとに財務省が後から公表します(出典:財務省 外国為替平衡操作の実施状況(月次ベース))。だから「介入があったらしい」というニュースは、当日はどれも推測です。

なお日本側では、日銀が7月30日・31日の金融政策決定会合で政策金利(無担保コール翌日物)を1.0%程度で据え置くことを決めています(出典:日本銀行「当面の金融政策運営について」2026年7月31日)。米国側も7月29日のFOMCで据え置きでした(FOMC 7月会合の結果まとめ)。日米とも金利は動かさなかった週に、為替のほうが大きく動いた、という並びです。

数字の翻訳:円で見ると、今週はマイナス

こねこの「上がったはずなのに減っている」は、ここで説明がつきます。

S&P500に投資する円建ての投資信託を持っている人の場合、値動きはざっくり「指数の動き × 為替の動き」で決まります。今週の数字を当てはめると、こうなります。

今週のS&P500を「円で見る」とどうなるか(概算)

  • 指数(ドル建て):7,411.98 → 7,489.72 で 約+1.0%
  • 為替:163円83銭 → 157円40銭 で 約-3.9%(円高=円に直すと目減り)
  • かけ合わせると:約-2.9%

100万円分を持っている人なら、円換算でおよそ2.9万円の目減りにあたります。※投資信託の基準価額は為替の反映タイミングが異なるため、実際の数字とはズレます。あくまで仕組みを確かめるための概算です。

こねこ
こねこ(投資1年目)

株が上がってるのに、私だけ損してる感じがして…。やっぱり為替ヘッジありに変えたほうがいいんでしょうか?

トリ
トリ(管理人)

その気持ちになるのは自然だと思う。ただ、ヘッジには信託報酬に書かれていないコストがあって、それが今どのくらいかは仕組みから確認できる。急いで決める前に「為替ヘッジあり」に変えるべき?を読んでみて。判断材料をそろえてからでも遅くないよ。

大事なのは、円換算のマイナスは「持っている口数」が減ったわけではないということです。減ったのは円に直したときの値札で、S&P500の投資信託を1万口持っている事実は変わりません。

大型ハイテク決算:記録が出た週でもあった

先週予告したとおり、今週は大型ハイテクの決算が集中しました。指数への影響が大きかった動きを事実だけ挙げておきます。

  • マイクロソフト:木曜に15.5%上昇。時価総額の増加額は4,500億ドルで、米国企業の1日の増加額として過去最大
  • アマゾン:金曜に約16%上昇。クラウド(AWS)の売上が前年比37%増
  • アップル:金曜に7%下落。今後の売上見通しが市場予想に届かず

(出典:Investopedia「Markets News, July 31」

同じ週に「1日で過去最大の時価総額増加」と「7%の下落」が並んでいます。個別を追うと目が回りますが、インデックスを積み立てている人は、この全部が自動的に一つの指数の中で足し引きされています。決算そのものの見方は決算シーズンの歩き方にまとめています。

来週(8/3-7)の予定

来週の柱は1つ、米雇用統計です。7月分が8月7日(金)米国時間8:30=日本時間21:30に発表されます(出典:米労働統計局(BLS)発表スケジュール)。見方は雇用統計の見方(積立勢向け)にまとめてあります。

決算はまだ続きますが、指数への影響が大きい会社の山は今週で越えました。

これからの主な日程(定点ページで更新中)

日程の出典:BLS(雇用統計)BLS(CPI)FRB 会合カレンダー。各ページに「何を見て・何をしなくていいか」の既定解を載せています。

この週末に確認すること(1つだけ)

既定解:確認するのは「積立の設定が生きているか」だけ。円高が進んでも、やることは変わりません

理由は3つです。

  • 減ったのは値札で、口数ではない:円換算の評価額が下がっても、保有している口数は1口も減っていません。円高が戻れば値札のほうが戻ります。
  • 毎月同じ金額で買う仕組みが、為替の水準を自動で分散している:円高の月も円安の月も、同じ金額を淡々と入れる設計です。今月だけを取り出して良し悪しを判断する必要がありません。
  • 為替の方向は、当事者の発表すら後追いでしか確認できない:今週の介入も、実際にあったかどうかが分かるのは財務省の公表後です。当日に分からないものを材料に判断すると、いつも後手になります。

ただし、生活防衛資金を取り崩してまで積み立てている場合は、円高より先に金額の見直しが必要です。

この週末、やらなくていいこと

  • 介入があったかどうかをニュースで追いかける(後日、財務省の数字で分かります)
  • 1か月の指数の成績(7月のS&P500は-0.1%)で、積立の続行を判断する
  • 慌てて為替ヘッジありの商品に切り替える(コストの仕組みを確認してからで間に合います)

今週のまとめ

  • 米国株3指数はそろって週間プラス(4週ぶり)。S&P500の終値は7,489.72で週間+1.0%
  • 7月1か月ではダウ+0.3%、S&P500 -0.1%、ナスダック -3.2%。年初来は3指数とも+9%台
  • ドル円は163円83銭→157円40銭。1週間で6円43銭(約3.9%)の円高
  • 指数と為替をかけ合わせると、円換算では週間で約-2.9%。「上がったのに減った」の正体はこれ
  • 来週の柱は8月7日(金)21:30の米雇用統計。積立勢の既定解は「設定が生きているかの確認だけ」

来週も、大きな動きがあれば翌朝に事実を整理してお伝えします。数字と日程は毎回、公式・一次情報を確認してから掲載しています。

※本記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。