こねこ
こねこ(投資1年目)

朝起きたらFOMCが終わってて、S&P500が下がってました…。「金利は据え置き」なのに、なんで下がるんですか?私の積立、今日なにかしたほうがいいですか…?

トリ
トリ(管理人)

おはよう。約束していたとおり、翌朝に事実だけ整理しておくね。先に結論を2つ。①金利は据え置きだった ②でも今回は「据え置き」の一言でまとめられない中身だった。そして積立勢がやることは、それでも変わらない。順番に見ていこう。

この記事でわかること

  • 7月FOMCの結果(政策金利はどうなったか)
  • 今回いちばん意外だったこと(採決が9対3・反対の向き)
  • 声明が何を心配していると書いたか
  • 当日の米国株の値動き(事実のみ・出典つき)
  • 積立勢は何を確認し、何をしなくていいか(既定解)

FOMCそのものの仕組み(年何回・何時に出る・見るポイント3つ)はFOMCの見方(積立勢向け・保存版)にまとめています。まだ読んでいない方は、先にそちらを開いてからのほうが読みやすいです。

結果:政策金利は3.50〜3.75%で据え置き

7月28-29日(米国時間)に開かれたFOMCは、政策金利(フェデラルファンド金利)の誘導目標を3.50〜3.75%のまま据え置くことを決めました。発表は日本時間の7月30日(木)午前3:00、ウォーシュ議長の会見は3:30からでした。

前回6月会合(6月17日)も同じ3.50〜3.75%でしたので、水準としては変化なしです(出典:FRB声明 2026年7月29日)。

今回いちばん意外だったこと:3人が「利上げ」を主張

ニュースの見出しは「据え置き」で揃いますが、今回の中身で一番目立つのはそこではありません。採決が9対3だったことです。

そして反対した3人の向きが、多くの人の予想と逆でした。

反対票の中身

ベス・ハマック、ニール・カシュカリ、ロリー・ローガンの3氏が金融政策の決定に反対しました。3人が求めたのは「今回の会合で0.25%ポイントの利上げ」です(出典:FRB声明 2026年7月29日)。

前回6月会合は全会一致(12対0)でした(出典:FRB声明 2026年6月17日)。1回の会合で、全会一致から反対3票へ変わったことになります。

「金利の話」というと下げる方向の話題ばかり目に入りますが、FRBの中では上げるべきだと考える人が3人いた、という記録が公式文書に残った回でした。

こねこ
こねこ(投資1年目)

そもそも「反対票」って、そんなに大ごとなんですか…?多数決で決まってるなら結果は同じですよね。

そもそも:FOMCの「反対票」とは

FOMCの政策は投票で決まり、反対した人の名前と「その人が何を主張したか」が声明に明記されます。結果は多数決どおりになるので、反対票が出ても決定内容は変わりません

ではなぜ市場が気にするのか。反対票は「委員会の中で意見がどれだけ割れているか」を示す唯一の公式データだからです。全会一致なら方向性は安定していると読めますが、反対が増えると「次の会合で決定が変わる可能性」を市場が意識しはじめます。

つまり反対票は結果ではなく、先行きの不確かさを測る目印です。

声明が心配していると書いたこと

今回の声明は短く、要点は3つでした(出典:FRB声明 2026年7月29日)。

声明の3つの柱

  • 景気は堅調 ── 経済活動はしっかりしたペースで拡大しており、生産性の伸びと設備投資は強い。雇用の増加は働き手の増加に見合っており、失業率はほとんど変わっていない
  • 不確実性は高い ── その理由の一部として、中東の紛争が挙げられている
  • インフレは目標より高いまま ── 2%の目標に対して物価上昇率は高止まりしており、その一部はエネルギーなど特定分野の価格を押し上げた供給ショックを反映している。委員会は「物価の安定を実現する」と明記

景気は悪くない、しかし物価は目標より高い。この組み合わせだと「金利を下げる理由」が弱くなります。3人が利上げを主張した背景も、声明のこの部分と地続きに読めます。インフレの数字そのものの見方はCPI発表の見方(保存版)で整理しています。

なお、7月会合は経済見通し(SEP・いわゆるドットチャート)が公表される回ではありません。2026年にドットチャートが出るのは3月・6月・9月・12月の会合です(出典:FRB公式カレンダー)。「委員たちが今後の金利をどう見ているか」の点図が次に出るのは9月会合です。

当日の米国株はどう動いたか(事実だけ)

7月29日(米国時間)の主要指数は下落しました。

7月29日(水)の終値

  • S&P500:7,316.15(-112.63ポイント/-1.5%)
  • ダウ工業株30種:51,594.14(-1,153.18ポイント/-2.2%)
  • ナスダック総合:24,442.94(-433.97ポイント/-1.7%)
  • ラッセル2000:2,906.31(-47.49ポイント/-1.6%)

あわせて、エヌビディア・マイクロン・AMDといったAI関連銘柄の下落が相場の重しになり、原油(ブレント)は7.3%上昇して1バレル88ドル超で引けました。

出典:AP通信「How major US stock indexes fared Wednesday 7/29/2026」

前日(7月28日)のS&P500終値は7,428.78で、最高値圏にありました(出典:Yahoo!ファイナンス S&P500)。高い位置から1.5%下げた1日だった、というのが事実の全体像です。為替は7月30日朝の時点で1ドル163円台で、大きな変動はありませんでした。

数字の翻訳:1.5%はいくらか

パーセントのままだと大きさが分かりません。自分の金額に置き換えます。

S&P500が1日で-1.5%動いたとき

  • 評価額100万円の人 → 約1万5千円の目減り
  • 評価額300万円の人 → 約4万5千円の目減り
  • 評価額1,000万円の人 → 約15万円の目減り

※為替の影響を除いた指数だけの単純計算です。

一方で、同じAP通信の集計によると**S&P500は年初来では+6.9%**です。1日で-1.5%は、年初来のプラスの2割強を戻した動きにあたります。痛い1日ではありますが、年単位の絵から見ると位置が変わるほどの出来事ではありません。

こねこ
こねこ(投資1年目)

年初来はプラス…。言われてみればそうですけど、朝いちばんに赤い数字を見ると、それを忘れちゃいます。

トリ
トリ(管理人)

それが普通だと思う。だから「見る単位」を決めておくのが効くんだ。私は1日の値動きは記録するけど、判断は年単位でしかしない。今日みたいな日にやることは、事実の確認だけで終わらせること。下落そのものへの向き合い方は米国株が暴落したらどうする?にまとめてある。

積立勢は何を確認し、何をしなくていいか

既定解:今回のFOMCを受けて、積立の設定は変えない

理由は3つです。

  • 決定内容は「変化なし」だった:政策金利は6月と同じ3.50〜3.75%。前提が動いていないのだから、積立の前提も動きません。反対票は先行きの目印であって、決まった政策の変更ではありません。
  • 反対票の向きは、積立の手順を変えない:仮に次回以降に金利が動いても、毎月自動で買い続ける仕組みそのものは影響を受けません。金利の上下で積立額を調整する運用は、当てにいく作業(=予想)になります。
  • 下落幅が日常の範囲:-1.5%は珍しい数字ではなく、年初来では依然プラス(+6.9%)。ここで積立を止めると、安く買える月をわざわざ避けることになります。

ただし、生活防衛資金を取り崩してまで積み立てている場合は、金利や相場ではなく金額の見直しが先です。値動きに耐えられないのは心の弱さではなく、金額が生活に対して大きすぎるサインです。

今日、やらなくていいこと

  • 議長会見の全文や解説動画を追いかけること(政策金利は据え置きで、判断に必要な事実は上の3行で足ります)
  • 「次の会合で利上げか利下げか」の予想記事を読み比べること(当てられる人はいません。積立の手順も変わりません)
  • 下落した銘柄・セクターの入れ替えを検討すること(インデックスの中身は自動で入れ替わります)
  • 評価額を1日に何度も見ること

次の日程

これからの主な日程(定点ページで更新中)

  • 米雇用統計:8月7日(金)21:30雇用統計の見方
  • 米CPI:8月12日(水)21:30CPIの見方
  • 次回FOMC:9月15-16日(結果は日本時間9月17日午前3:00・ドットチャートあり)→ FOMCの見方

今回のまとめ

  • 政策金利は3.50〜3.75%で据え置き(6月と同水準)
  • 採決は9対3。反対した3人は「0.25%の利上げ」を主張。6月は全会一致だった
  • 声明は「景気は堅調・不確実性は高い(中東情勢)・インフレは目標2%より高い」
  • 7月29日のS&P500は-1.5%の7,316.15。ただし年初来は+6.9%
  • 今回ドットチャートはなし。次に出るのは9月会合
  • 積立勢の既定解は「設定を変えない」。確認は事実だけで終わらせる

未来の金利がどうなるかは、FRBの中の人たちの間でも割れています。だからこそ、当てにいかなくても続けられる形(毎月自動で、余剰資金の範囲で)にしておくのが、私のやり方です。

※本記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。