積立を始めて、そろそろ1年たったかな。アプリを開いて、ふと「このままでいいのかな」と思った人、けっこう多いと思います。1年って、なんとなく見直さないといけない気がする区切りですよね。
積立を始めてもうすぐ1年なんです。何か見直したほうがいいですか? 何もしないのは、サボっているみたいで落ち着かなくて。
その「落ち着かない」って、どういう感じ?
ネットを見ると「このファンドに乗り換えた」とか「利益が出たから売った」とか、みんな何かしているんです。私だけ置いていかれている気がして。
まずは1年、おめでとう。落ち着かない気持ち、私にもあったよ。結論から言うと、すぐ使うお金が別にあるなら、1年目に変えていいのは毎月の入金額だけ。売るのも、中身の乗り換えも、急がなくていいんだ。何もしないのはサボりじゃなくて、1年続けられたってこと。そこはちゃんと自分をほめてあげてね。
1年目にチェックするのは、この3つだけ
見直しというと、成績を採点するイメージがあるかもしれません。でも1年目に見るのは、成績ではなく「続けられる形になっているか」です。
- 毎月の金額が、生活を削っていないか:積立のために、食費や楽しみを我慢しすぎていないか
- すぐ使うお金が、別に残っているか:急な出費が来ても、積立を売らずに払えるか
- 積立が止まらずに動いているか:引き落とし口座の残高不足やカードの切り替えで、途中で止まっていないか
この3つに「大丈夫」と言えたら、1年目の見直しはもう終わりです。拍子抜けするくらい短いよね。
2つ目は、特に大事です。株や投資信託は値動きがあって、元本割れのおそれもあります(金融庁「投資の基礎」・2026年9月29日確認)。すぐ使うお金まで積立に入っていると、下がった日に売らざるをえなくなるんです。
変えていいのは、入金額だけ
3つをチェックして動かすとしたら、毎月の入金額です。
- 生活に余裕があるなら、少し増やす
- 生活が苦しかったなら、少し減らす
どちらも正解です。減らすのは負けではありません。止めずに続けられる金額にするのが、いちばんの見直しです。
でも、NISAの枠を使い切れていないのがもったいない気がして…。増やさないとダメですか?
そう思いますよね。数字で見てみます。
新しいNISAのつみたて投資枠は年120万円、成長投資枠は年240万円で、合わせて年360万円までです。生涯の上限は1,800万円で、非課税で持っていられる期間は無期限になりました(金融庁「NISAを知る」・2026年9月29日確認)。
| 毎月の積立額 | 1年で入る金額 | つみたて投資枠のうち |
|---|---|---|
| 1万円 | 12万円 | 1割 |
| 3万円 | 36万円 | 3割 |
| 10万円 | 120万円 | ちょうど全部 |
つみたて投資枠を全部埋めるには、毎月10万円。これは、多くの人にとって簡単な金額ではありません。
でも大丈夫。生涯の上限は1,800万円で、1年に使えるのは最大360万円。そもそも1年目で埋めきるしくみではありません。枠は「埋めないと損するノルマ」ではなく「ここまで使える上限」なんだよ。
入金額を増やしたいけれど、どこから出せばいいか分からない人は、先に家計の見える化から。積立を増やしたいなら先に家計の見える化で話しています。元本が小さいうちは入金額が効きやすい、という計算は配当金を増やすには?に置いています。
売ることと、中身の乗り換えは急がない
1年たつと、2つの誘惑が来ます。
- 利益が出ていたら「一度売って確定させたい」
- 他の人の話を聞いて「別のファンドに乗り換えたい」
どちらも、1年目に急いで決めることではありません。
金融庁は、積立で買い続けると「高いときにだけ買ってしまうこと」を避けられる、と説明しています(金融庁「投資の基礎」・2026年9月29日確認)。途中で全部売ると、時間をかけて分けて買ってきた分が、いったんゼロに戻ります。
もう1つ、NISAの中で売った場合、売った分の枠が戻るのは翌年以降です(金融庁「NISAを知る」)。同じ年に買い直すと、その年の枠をもう一度使うことになります。売るか迷ったときは、枠の戻り方も含めて証券会社の案内を見てみてください。
それに、1年は長期投資としてはまだ入口です。1年分の値動きだけで、中身の良し悪しは決められないんだよね。
中身を変えたくなったときの考え方はオルカンからS&P500に変えたいで、今までの分を売るかどうかも含めて話しています。
私の場合
ここは、私の失敗の話です。
私が一度、積立を全部売ってしまったのは、始めて1年ほどたったころでした。5%ほど下がった日に、SNSやネットの「暴落だ」「まだ下がる」という言葉を毎日見ていて、怖くなって売りました。
1か月ほどで買い戻しましたが、結局、売ったときより高い値段で買い直すことになりました。
だから、1年目に「何かしないと」と落ち着かない気持ちは、よく分かります。私の場合、その落ち着かなさが、いちばん避けるべきだった「売る」に向かってしまいました。
いまの私がやっているのは、とても地味なことです。
- 中身は、始めたときの1本のまま変えていません
- 生活費の余力を見て、入金額をなるべく多くしています
- 毎日の値動きは見ません
いまふり返ると、あのとき焦る必要はまったくありませんでした。もしすぐ使うお金まで入れていたら、焦りも損も、もっと大きかったと思います。だから私は、チェックの2つ目をいちばん大事にしています。
迷ったらこれ
すぐ使うお金が別にあるなら、3つをチェックして、動かすのは入金額だけ。急な出費で取り崩す場合を除いて、売る・乗り換えは1年目に急いで決めない。理由は3つです。
- 1年目に大事なのは成績より、続けられる形になっているか
- 枠は1年目で埋めきるしくみではない。急いで埋めなくていい
- 全部売ると、分けて買ってきた分がいったんゼロに戻る
まとめ
まとめ:積立1年目、見直すことは?
- チェックは3つ:生活を削っていないか・すぐ使うお金が別にあるか・積立が止まっていないか
- 動かすなら毎月の入金額。増やすのも減らすのも正解
- つみたて投資枠を全部埋めるのは月10万円。埋めきれなくても大丈夫
- 売る・中身の乗り換えは1年目に急がない。NISAで売った枠が戻るのは翌年以降
- 今日やることは1つ。毎月の積立額と、先月の手取りの残りを並べて書いてみる
1年続いたこと自体が、もう立派な見直しの結果です。今日はここまで。焦らずいきましょう。
※当記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。表の数字は計算上の例です。NISAの枠や手続きはご利用の証券会社で、ご自身の状況に合わせた判断が必要なときは専門家にも相談してください。