ニュースで「メタが株を2種類にする」って見たんですけど……。私のS&P500の積立にも関係ありますか?
見出しだけだと驚くよね。その「関係ある?」って、どういう感じ?
何か手続きしないといけないのかなって。あと、利益が減ったとも書いてあって、ちょっと怖くなりました。
先に答えると、投資信託で積み立てている人の手続きはないよ。利益が減った理由も、資料を読むとはっきりしてる。順番に見ていこう。
決算の英語の資料って、開いた瞬間に閉じたくなりますよね。 私が自分で読むと、日本語でも2時間、英語ならその3倍はかかる量です。
だから、無理に自分で読まなくて大丈夫です。 今日は、要るところだけを短くまとめました。くわしい数字は、この下で順番に見ていきます。
今回読んだもの:Metaが米国の証券取引委員会(SEC)に出した2026年10月21日付の報告書(Form 8-K)と、その添付の決算の発表文(英語)です(2026年10月22日確認)。
決算シーズン全体の見方は決算シーズンの歩き方にまとめています。
わかっていること①:Metaの株は、来年1月に「2種類」になる予定
いちばん大きいニュースはこちらです。 決算の数字より先に、こちらから見ておきましょう。
今の株1株につき、新しい株を1株配る
Metaの取締役会は、議決権のない新しい株「クラスC」をつくることを決めました。 そして、今の株(クラスA・クラスB)1株につき、クラスCを1株配ります。 形としては、お金の代わりに株を配る「株式配当」です。
会社の発表文には、こう書かれています。 「a two-for-one stock split」≈ 2対1の株式分割(Meta 決算の発表文より)
配ったあとは、今の株(クラスA)の株価に、この「2対1の株式分割」の効果が出る見込みだ、という説明です。 1株が2株に分かれるイメージに近いんですね。
新しい株には、議決権がない
クラスCは「議決権のない株」です。 発表文には、この配り方で株主の議決権は変わらないとも書かれています。
会社は、新しい株をつくる理由として、資金集め・社員への報酬・買収などに使えることを挙げています(同じ発表文より)。 クラスCは、配るときにナスダックへ上場させるつもりだと書かれています。
日付は、まだ全部は決まっていない
ここ、見落としやすいところです。
| 項目 | わかっていること |
|---|---|
| 新しい株の効力が出る日 | 2027年1月19日の予定 |
| 配る日(支払日) | まだ決まっていない(取締役会が後日決める) |
| 誰がもらえるかを決める日(基準日) | まだ決まっていない(同上) |
| 配る日の期限 | 効力が出た日から5営業日目まで(創業者との契約より) |
出典:Meta Form 8-K(2026年10月21日)・決算の発表文
「メタの株式分割はいつ?」の答えは、早くても2027年1月19日以降。正確な日はまだ発表されていない、です。
えっ、まだ日にちが決まってないんですね。ニュースだと、もう決まったみたいに見えました。
そうなんだ。決まったのは「やること」で、「日にち」はこれから。だから今の時点で慌てて動く理由はないんだよね。
わかっていること②:7〜9月期は、売上26%増・営業利益37%減
次は決算の数字です。 まず表で並べます。
| 項目(2026年7〜9月期) | 金額 | 1年前と比べて |
|---|---|---|
| 売上 | 646億ドル | 26%増 |
| 費用 | 516億ドル | 68%増 |
| 営業利益 | 130億ドル | 37%減 |
| 純利益 | 98.6億ドル | 264%増 |
出典:Meta 決算の発表文(百万ドルの数字を億ドルに直し、四捨五入しています)
売上は増えたのに、営業利益は減った。 でも純利益は大きく増えている。 ちょっと不思議な並びですよね。
営業利益が減ったのは、和解の費用が入ったから
Metaは2026年8月、10代の心の健康とSNSをめぐる裁判で、米国の州などの司法長官52人と和解することで合意したと発表しています。 支払いは最大で約185.9億ドルです。
この7〜9月期には、その費用として98.9億ドルが計上されました。 会社の説明では、これがなければ営業利益は228.8億ドルだったそうです(同じ発表文より)。
純利益が増えたのは、去年の税金が大きかったから
純利益が264%増えたのは、去年の同じ時期の税金が大きかったためです。 去年の7〜9月期は、利益にかかる税金の比率が87%。今年は24%でした(同じ発表文の表より)。
今年がすごく良かった、というより、比べる相手の去年が特別だったんですね。
次の3か月の見通し
会社は、10〜12月期の売上を730億〜760億ドルと見込んでいます。 2026年の設備投資は1,350億〜1,450億ドルの見込みです(同じ発表文より)。
ちなみに、設備投資(この3か月で約349億ドル)が大きく、この3か月で手元に残ったお金(フリー・キャッシュフロー)はマイナス21.2億ドルでした。 桁が大きすぎて、正直ピンときませんよね。
積立の人にとっての意味(私の見方)
ここからは、あくまで私の考えです。
Metaは、オルカンの1.5%・S&P500の2.4%
まず、自分の積立の中でMetaがどれくらいの大きさかを見ておきます。
| ファンド | Metaの比率 | 順位 |
|---|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 1.5% | 8位 |
| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 2.4% | 8位 |
出典:三菱UFJアセットマネジメント 月次レポート(2026年9月30日現在)オルカン・S&P500
オルカンを1万円持っていたら、そのうちMetaは150円くらい。 1社の数字が良くても悪くても、ほかの2,000社あまりと一緒に動きます。 オルカンの組入銘柄数は2,359です(同じ月次レポートより)。
株の数が2倍になっても、理屈の上では価値の合計は変わらない
会社の説明どおり「2対1の株式分割」に近い動きになるなら、株の数が増える分、1株の値段が下がる見込みです。 ピザを2つに切っても、ピザの大きさは同じ。そんなイメージです。 ただし、分かれたあとのクラスAとクラスCの値段は、それぞれ市場で決まります。2つを足した額が、元とぴったり同じになるとは限りません。
それに、オルカンやS&P500の投資信託では、中の株はファンドとして持たれていて、運用会社が管理しています。 私たちが新しい株を受け取る手続きをすることはありません。
同じ会社の株が「2行」並ぶのは、もうある
月次レポートの上位10銘柄を見ると、グーグルの親会社Alphabetは「CL A」と「CL C」の2行に分かれて並んでいます。 同じ会社の株が2種類ある形は、今でも指数の中にあるんですね。
ただ、Metaの新しい株を指数がどう扱うかは、この記事を書いた時点(2026年10月22日)では確かめられていません。 わかったら、この記事に追記します。
1万円のうち150円くらいなんですね。それなら、ニュースのたびにドキッとしなくてもいいかも。
今やること:積立の設定は触らない
今日やることは、1つだけです。 積立の設定は触らない、と決めておく。
来年1月ごろ、「メタの株価が半分に」という見出しが出るかもしれません。 でもそれは、株が2つに分かれた結果かもしれない。 見出しを見たら、まずこの記事を思い出してください。
個別株でMetaを持っている人へ
個別にMetaの株を持っている人は、新しい株を受け取る側になります(誰がもらえるかを決める基準日は、まだ決まっていません)。受け取り方や、取引の画面にいつ出てくるか、NISA口座で持っている場合の扱いは、使っている証券会社のお知らせで確かめてください。税金の扱いは口座の種類などで変わることがあるので、証券会社か税務署に確認してください。
決算の数字でS&P500全体が動くしくみは、決算シーズンの歩き方で書いています。
まとめ:決まったのは「やること」、日にちはこれから
- Metaは、今の株1株につき、議決権のない新しい株(クラスC)を1株配る予定
- 効力が出るのは2027年1月19日の予定。配る日・基準日はまだ決まっていない
- 会社は「2対1の株式分割」の効果が今の株(クラスA)の株価に出る見込みと説明している
- 7〜9月期は売上26%増・営業利益37%減。減った主な理由は和解の費用98.9億ドル
- Metaはオルカンの1.5%・S&P500の2.4%(2026年9月30日現在)
長く積み立てている人は、このニュースで一喜一憂しなくて大丈夫。指数の中身は、決まったルールにそって入れ替わっていく仕組みだからね。今日はここまで。
この記事は、特定の銘柄の売買をすすめるものではありません。数字は2026年10月22日に一次資料で確認したものです。
